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ブログ

アメリカのコーヒー文化

Keiko Tassill

ロサンゼルスに初めて来た1980年代にまず不思議、且つ不便に思ったのは日本にはどこでもあるちょっとコーヒーを飲みながらひと休みしたり、友達と集まっておしゃべりする喫茶店-いわゆるコーヒーショップというものがなかったことでした。ゆっくり座ってコーヒーが飲めて軽食がある手軽な所といえばデニーズぐらい。しかしコーヒーのまずいこと、麦茶をちょっと煮詰めたような色のついたお湯という感じで、いくら飲み放題といっても雰囲気も味もなくてはわざわざお金を払って飲む気になりませんでした。


先週、ニューオーリンズとシアトルに行ってきました。ニューオーリンズはブルース、ジャズの発祥地として有名で、また、皆さんもハリケーンカトリーナのリアルな映像を覚えていらっしゃると思います。1803年までフランス領だったニューオーリンズにはクレオル文化などフランスの影響が様々なところに見られます。コーヒーもそのひとつ。コーヒーに入れる(冷たくない)温めた牛乳が出てきた時には感激しました。(ヨーロッパスタイルでたくさんミルクを入れるので冷たいとせっかくのコーヒーがぬるくなってまずくなってしまうから。)カフェオレも昔ながらのスタイルで作ってくれるのです。古くからコーヒー文化のあるニューオーリンズ市場にやっと参入できたスターバックスもハリケーンカトリーナで被害を受け、復興後も戻ってこないなどローカルのコーヒーショップのパワーを感じました。

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そしてシアトルはこのスタバの発祥地。スタバはアメリカのコーヒー文化を変えたといっても過言ではありません。おいしい(?好き嫌いはありますが)本格的な濃いコーヒーが飲めるばかりではなく、その雰囲気をエンジョイする感情・心に訴える「スターバックスエクスペリエンス」が大ヒットしたのでした。当初は希少価値もあって、やっとスタバを探しあてたうれしさと独特なエクスペリエンスを求めて通っていたものの、どこの空港でも、特に私が住んでいる南カリフォルニアでは周囲を見回せばスタバの看板が必ず視野に入ってくるくらい、スーパーやブックストア、そしてドライブスルースタバとマクドナルド化、すなわち大衆化してしまいました。店やバリスタ(イタリア語:エスプレッソを作る人)で品質のばらつきがあり、最近かなりの数の店舗を閉店し、人員削減をしているようです。そんな中、今回、観光スポットでもある38年前にオープンしたシアトル第一号店(Pikes Place)、そして7月末にシアトル市内にオープンほやほやの今注目の15th Ave. Coffee & Tea(写真)に行ってきました。ここにはどこを見回しても馴染み深いスタバの緑と黒のロゴはなく、ほんの数箇所に`inspired by STARBUCKS`と書いてあるだけなのでスタバが経営している店というのは言われるまでわからないほどです。

ここでは本格的なコーヒーとティーを味わってもらい、すなわちフラペチーノのようなお子様向けシェークは一切なく、コーヒーやティーの作り方もいろいろとオプションが選べます。またビールやワインのアルコール類を提供することで違った客層を捕らえようとの試みだそうです。店内のインテリアも素朴な落ち着いた雰囲気で古い扉や船の一部を再利用したテーブルなど風情のあるお店でした。スタバの理念と価値観を提供すべくオリジナルに戻ろうとの試みです。(詳細は英語ですが、Starbucksをご覧ください。)私はアイスラテを注文し、まず一口飲んで思わず違いを体験/体感しました。「これぞ、コーヒー!」という満足感で、シュガーなどがおいてあるカウンターでまたもや感激!なんとガムシロップがそれも2種類(通常の透明ガムシロップともうひとつ薄茶のアガベ(リュウゼツラン)という蘭ではなくサボテンから作られたナチュラル甘味シロップ)が置いてありました。アメリカではアイスティーにもアイスコーヒーにもグラニュー糖を入れるのですが、なかなか溶けないのです。唯一、日本人観光客の多いハワイのスタバでガムシロップを見たことがありますが。さすが、コーヒーの街、シアトルのスタバ!今年中にシアトルに数店舗、同じフォーマットでオープンするようです。さて、アメリカのコーヒー文化は今後どのように進化・変身していくのか楽しみです。