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ブログ

カメラカルチャー

Keiko Tassill

アメリカ映画のエキストラなどで登場するかつての日本人と言えば、決まって黒ぶち眼鏡をかけ首からカメラをぶら下げている日本人男性でした。事実、アメリカで見かける日本人はいつも写真を撮っていて目立っていました。ところがこの10年で状況は急変。デジカメが普及し、そして携帯電話にもカメラがついているのが当たり前になるといつでもどこでも誰もが写真を撮るようになりました。

特に若い世代の人達は従来の目的とは違う使い方もしています。 昨年、カメラメーカーのフォーカスグループインタビューの通訳をしながらなるほどと感心したカメラの使い方がたくさんありました。「記念写真」という概念で思い出や記念のために撮影するだけでなく今や写真は記録の手段。すなわち、バス停の時刻表を書き写すのではなく画像で記録し、プレゼンのスライドの重要ポイントをメモするのではなくデジカメでパチッ、いらなくなった画像はどんどん削除し、また完璧に撮れなくてもあとで編集すればいいという考え方が定着し、コンピュータとカメラの融合により進歩しました。 そしてまた写真文化を大きく変えたのはソーシャルネットワーク(SNS)です。写真特化のFlickrを始め、mixi(日本国内最大)、facebook、MySpace、Linkedin(ビジネス用)、orkut(Google運営でブラジル人が多い)、Twitter、YouTube(動画中心)など数えきれないほどあります。 自分の写真やまたその他いろいろな写真やビデオをすぐに世界中の人達とシェアできるのです。広義で言えばこのブログもSNSの部類に入ります。

それからこのカメラ(写真)を見てください!カメラのレンズがついているフロント側にもスクリーンがあるデュアルスクリーンにお気づきですか?自分の写真を自分で撮ろうと一生懸命レンズの位置を合わせている若者たちを見たことがありませんか?また、子供を笑わせる為にかわいいキャラクターをスクリーンに映したり、タイマーのカウントダウンの数字を表示したりいろいろな機能がついています。最近、アメリカのエレクトロニクス製品市場でシェアを伸ばしている韓国メーカーのSamsungの小売価格$299の新製品です。SNS愛好家には重宝しそうなカメラですね。(詳細は SAMSUNG DualView TL220のサイトをご覧ください。)

今月初め、ニューオーリンズで開催されたコンピュータグラフィック分野の国際会議Siggraph 2009でマサチューセッツ工科大学(MIT)メディア・ラボのラメッシュ・ラスカー(Ramesh Raskar)准教授の講義の通訳をしました。タイトルはまさに「カメラカルチャー」。コンピュテーショナルフォトグラフィーなどラスカー氏の専門分野の技術的な内容ばかりではなく、実用例、将来のアプリケーション研究などが紹介され非常に興味深いものでした。とても書ききれないので興味のある方はSiggraph 2009記事をご覧ください。今までは人間の視覚を補完する、できるだけ人間の能力に近づけようと研究開発が行われて来ました。しかし、今やそれを超えた領域の(おそらくカメラの形も名称も変化していくのでしょうが)将来は人間の知覚能力を超えたものがキャプチャーだけではなく計算してとらえられるものが新しいカメラの姿であるとラメッシュ氏はおっしゃっていました。皆さん、そんなカメラがほしくないですか?