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ブログ

世界のトンカツ

Keiko Tassill

最近、久々に日帰りでサンディエゴ国境からメキシコのマキラドーラ工業地帯の日系メーカーの工場に通訳の仕事に行って来ました。911テロ事件前はメキシコ/米国の国境は パスポートなしで誰でも自由に出入りしていましたが、911以降とても出入国が厳しくなりました。特に、商用でメキシコを訪れる際はビザを取って行かなければならなくなったのでメキシコでの仕事は激減しました。

また、最近はメキシコの密輸麻薬組織の活動が活発になり、特に国境付近は治安が悪く、アメリカ人がターゲットになっているので米国国務省では用事がなければメキシコにはなるべく行かないよう勧告されています。

 

工場ではもちろん日英の通訳でスペイン語は必要ないのですが、工場の担当者のところにたどり着くまでがすべてスペイン語です。国境を歩いて渡り、そしてメキシコのタクシードライバーと知っている限りのスペイン語の単語を並べて交渉して、やっと工場に着くとホッとします。日系メーカーの駐在員やアメリカのメーカーの従業員達はサンディエゴ側に住んでいて、毎日朝6時半頃に国境から専用バンで1時間ほどドライブし、また夜8時頃専用バンで帰って来るそうです。

 

工場内はとても近代的で立派で周りの住宅や街並とかなりのギャップがあります。カフェテリアもハイテックな従業員食券システムが設備されていてびっくりです。メニューのほとんどはメキシコ料理でしたが、先週はなんと’Tomkatsu Lunch(写真)”(スペルがTonkatsuではなくTomkatsuと‘m’になっているところがメキシコらしい)にチャレンジしました。ちゃんとトンカツソースがおいてあり、ただそのそばにはしっかりとメキシコのホットペッパー(唐辛子)とホット(激辛)ソースがおいてあり、現地の人達はホットソースを使っていました。なんだかカリカリした唐揚げと言う感じでしたが、不安な異国で日本の食事ができるとほっとしてしまいます。これだったら私が作るトンカツのほうがかなりましだと自信がつきました。アメリカ人のお客様をディナーにご招待する時にはジャパニーズフードとリクエストされることも多いのですが、あまり手をかけて本格的な日本料理をしても好まれないことが多いのですが、「トンカツ」は油で揚げた肉なのでボリュームもあるので安全なメニューです。ドイツにも似たような料理「Weiner Schnitzel:ヴィーナー・シュニッツェル」というウィーン風子牛のヒレカツがあります。トンカツソースではなくレモンをかけて食べるのが定番のようです。

 

国境をわたってまたアメリカ側に戻り、帰りは日系スーパーと韓国スーパーに寄りました。なんと日系スーパーのフードコートにあのお昼に食べたトンカツの本物版がありました。そして、韓国スーパーに行くとほとんどが韓国人でまわりから聞こえてくるのはすべて韓国語。そしてフードコートにもなんと”Tonkatsu Café“ 돈까스というお店がありました。たった12時間でメキシコ、アメリカ、韓国、日本の文化と言語に触れかなり混乱状態に陥った一日でしたがトンカツの国際的な活躍ぶりを見れただけでもとても有意義な一日でした。

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