Contact Us

Use the form on the right to contact us.

 

         

123 Street Avenue, City Town, 99999

(123) 555-6789

email@address.com

 

You can set your address, phone number, email and site description in the settings tab.
Link to read me page with more information.

ブログ

痛みに弱いアメリカ人

Keiko Tassill

米国滞在中に頭が痛くなってスーパーやドラッグストアーの薬売り場に駆け込んだもののいったいどれを買ったらいいのか迷われた経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。鎮痛剤/解熱剤(pain killer)は年齢別や分量はもちろん、成分(アスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェン)、形状(錠剤、液体、カプセル、リキッドジェル、水なしで飲める錠剤)、症状別(かぜ、アレルギー、せき、生理痛、背中の痛み、偏頭痛、関節炎、副鼻腔炎)や昼/夜用など、またいろいろなブランドがあるので見渡す限りずらっ〜と並んでいます。日本の製薬会社の方が店舗視察に来られた際に鎮痛剤の棚(写真)の広さにはびっくりされていました。これはまさにアメリカ人が痛みに弱い証拠です。
 
歯医者で親知らずを抜く時も全身麻酔が一般的です。私は局部麻酔をお願いしますと言うと、「痛みを感じるかもしれませんよ。目を瞑ったとしても音も聞こえますよ。全身麻酔にしたらどうですか。」と勧められました。私としては全身麻酔にするともしかしたら2度と麻酔から覚めないかもしれないことを承知し云々。。というインフォームドコンセント(同意書)に署名させられるくらいだったら痛みくらい「我慢して」と思うのです。また前日に歯医者から電話がかかって来て、今日中に薬局に行って必ず処方薬を買って来ること、そして痛くなる前に時間になったら必ず飲みなさいと指示されるのです。この処方される薬も日本では絶対に許可されないような強力な成分が入っています。

また痛みがあって病院に行くと 「あなたの痛みはペインスケールの1〜10までのいくつですか?」ときかれますが、痛みを数字で表現するのも容易ではありません。また日本語で痛みを表現するときはよく擬音語を使いますが医療通訳に慣れない当初は痛みの表現に苦労しました。ズキズキ(throbbing)、チクチク(stinging, pricking)、じわじわ(dull)、キリキリ(tingling)、キューっと(squeezing)、ヒリヒリ(burning)などが一例です。一般的に painというのは急性で程度が激しい痛みで、acheというのは慢性的で鈍い痛みのイメージがあります。

英語のpatient(患者)は「我慢する人間」に由来し、patientは形容詞で「我慢強い、忍耐強い、辛抱強い」という意味があります。もちろん、医学や薬学の発達で我慢しなくてよくなったのでしょうが、最近では患者さんはクライアントとも呼ばれているのはやはり痛みが我慢できないからでしょうか。