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Keiko Tassill

最近、シェアリング(Sharing=分かち合う)と言う言葉を日本語でもよく耳にされると思います。ちょうど一年前に起きたリーマンショック(リーマン・ブラザーズの破綻)をきっかけに急速に不況が進み、人員削減、解雇などが終身雇用の日本でも珍しくなくなりました。その解決策の一つとして取り入れられているのが「ワークシェアリング」です。1970−80年代のイギリスやオランダなどのモデルが原型になっているようで、仕事や就労時間を独り占めするのではなく、皆で分かち合い、失業を減らし、皆でまた減給もシェアしようと言う考え方です。最近、アメリカでもこの言葉を聞くようになりました。

また、この不況下ではどこの企業もコスト削減、そして効率化を強いられている時代です。オフィスビルなどでは会議室、ビデオ会議施設、オフィス機器など、毎日は必要ないけれども時々必要な施設を共有施設として貸しているいわゆる「オフィスシェアリング」サービスを提供しているオフィスビルもあります。

最近一番注目を集めている「シェアリング」は「カーシェアリング」です。日本にはカーシェアリング普及推進協議会という団体もありますので詳細はウェブサイトをご覧ください。元々ヨーロッパの概念で車社会のアメリカでうまくいくの?と懐疑的な気持ちを持っていましたが、実際に先月シアトルで zipcar(2000年にマサチューセッツ州ケンブリッジに設立された世界最大手のカーシェアリングサービス企業)を見かけました(写真)。アメリカでも公共交通機関が発達し、密度の高いニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴ、シアトルを始めとする大都市、またカレッジタウンでサービスを提供しています。会員制で50ドルの年会費を払い、自分の好きな車を好きな駐車場で借りて時間または日単位で料金を払うわけですが、ガソリン代、税金、保険代も含まれています。使いたい時だけ支払い、車の所有費をカットできるわけですから不況時に注目されるわけです。車をシェアすることで車の総台数が減るという試算で最近アメリカでもやっと本格的に動き出したエコ(CO2削減、省エネなど)にも大きく貢献するわけです。ベビーブーマーの時代に世界の経済が大きく発展し、またテクノロジーが進歩しましたが、前述のリーマンショックでもお分かりのようにお金の価値もあっという間に変わってしまうのです。今や資源、そして地球環境に高い価値を認める時代に突入しているようです。

zipcarの創立者のスピーチでとても印象に残った言葉がありました。例えばアイスクリームを買いに行くのに10ドル近く払って1時間車を借りて行くとなるとアイスクリームを食べたいという衝動的な行動も考えてしまうということです。環境保護には考え方を変えていくだけでなく、行動のCHANGEが必要だということです。お金がモチベーションの要素になれば行動も変えられるということでしょうか。「カーシェアリング」の概念が浸透すれば、コスト削減、環境保護、そしてアイスクリームを食べなければメタボ対策にもなるかもしれませんね。