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ブログ

レディーファースト

Keiko Tassill

日本のインターネットで「日本レディーファースト協会による講座」という記事が目につきました。わざわざそんな協会があるとは日本らしいとついついブログに書きたくなりました。グローバルな舞台で活躍・生活する日本人が年々増加し、ネイティブな語学の習得に努力を注ぎ語学力は伸びている反面、ネイティブなマナーが身に付いていないので大切なビジネス場面で失態を演じ、恥ずかしい思いをしたり、またマナー違反さえ気づいていないこともあるようです。そんな現状を改善し、国際舞台で通用する人材を創出しようというのがこの協会の設立主旨のようです。しかし、「男尊女卑」の文化が浸透している日本人の行動を短期間で根本から変えていくのは並大抵のことではありません。アメリカでは「男女平等」「フェミニスト=男女同権主義者」などと特にビジネス環境においては”Ladies First(←複数に注意)”は old school(保守派、古風)と言われて反対にその傾向が薄れ、嫌っている女性も多くなっているようです。私はオファーされた親切心は素直に喜んで受け入れていますが。


たとえば、エレベーターなどに乗る時、男性はまず女性を先に乗せ、降りる時も女性にまず譲ります。また車の助手席に女性が乗っている時などは、自分が運転席に乗る前に助手席側に廻って、ドアを開けてあげるなど。店や銀行などのドアでも(アメリカは自動ドアが日本と比べて極端に少ないのですが)男性が先に行ってドアを開けてあげるのが一般的です。話を聞いているだけで日本人の男性は疲れてしまい、日本人でよかったとほっとしているかもしれませんね。女性にだけということではなく、お年寄りや子供、体が不自由な方にも「ゆずる」「助ける」「思いやり」のマナーと言うかその精神が小さい時から「身に付いている」ということではないでしょうか。というわけで、私も例えば、自分でドアを開けた時に、老若男女かかわらず誰かが後に続くような場合は、ドアをその人が出るまでまたは近づくまで押さえておいてあげます。この場面で ‘thank you’という会話とスマイルが交わされ、最近、特にメールなどの普及で人と話す機会さえ減っている社会でアバターやバーチャルでない本物の人間とのふれあいの機会にもなるわけです。


日本人の男性ももちろん格好つけているみたいで周りに見られたら恥ずかしいだけだからやらないという男性も多くいるのではと思って(望んで?)いますがいかがでしょうか。事実、アメリカに出張されてこられた多くの日本人男性は紳士的なところを見せるチャンス、グローバルなビジネスマンを目指せということで「レディーファースト」実践にいっしょうけんめい頑張っているようです。 ある時、会議に出席していた日本人男性が通訳の私たちにまでいろいろと気をつかってくださり、ドアを開けてくれたり、エレベーターに乗るにも先に譲ってくれたりしていた矢先のことでした。パートナーの通訳がすぐに座り直すつもりでイスから一瞬立ち上がった瞬間に、タイミングよくイスを親切にも思い切り引いてくれたので、彼女が座り直した時に思っていた場所にイスがなく思いっきり尻もちをついてしまったという(今でこそ)笑い話もありました。


ただ、私の場合は雇われ身とクライアントの関係なのでまずはお客様にという姿勢をとっているつもりです。ところがレストランなどに行った際に気の利かない経験があまりないウェイターにあたったりすると、一生懸命目配せなどして合図しているにも関わらず、レディーファースト重視でまずは女性である私に一番に給仕し、そしてその後に男性の順番が来るのでお客様である会社の重役、役員などが最後になってしまうというビジネスプロトコールを無視した本当に都合が悪いことも経験しています。いずれにせよ、男女、年齢、社会的地位など関係なく、相手に「思いやり」「譲る」「尊重する」気持ちで余裕を持って接することが大切だと思いませんか。