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ブログ

メキシコシティー&デトロイト

Keiko Tassill

先週は仕事のオファーが2件重なり、先約のデトロイトの仕事を優先しました。なんと断ったのは豚インフルエンザ(新型インフルエンザA)のパンデミック騒ぎのグラウンドゼロのメキシコシティーでの仕事で今考えてみればデトロイトを優先して正解でした。

デトロイトでの仕事はIT関係のコンファレンスで自動車産業とはほど遠い仕事でした。昨年9月のリーマンブラザーズの破綻から始まり、今やアメリカの自動車メーカーの工場閉鎖、人員削減、経営破綻などのニュースを聞かない日はありません。自動車産業の中心地のデトロイトではどこを見回してもGM、フォード、クライスラー関係の建物ばかりで、空港からダウンタウンに向かう途中もFor Leaseと空いているビルが目立ち、痛々しい姿を見せつけられているようでした。朝起きてTVをつけるとその日の二大ニュースは「豚インフル(メキシコシティー発)」と「GMがポンティアックブランド廃止を柱とする追加リストラ策を発表(デトロイト発)」で大騒動でした。しかし不安なニュースとは対照的にデトロイトのダウンタウンは朝から青空が広がり清々しく、10分ほどの道程を気持ちよく歩いて会議会場に向かって行くと放送局のトラックが数台と報道陣でごった返しており、なんと会議場はGMのビル内だったのです。クライスラーの経営破綻、破産法適用申請など、毎日のようにデトロイト発のニュースは後をたちません。私も堂々とそびえ立つ立派なGMビル(写真)を眺めながらアメリカ自動車産業の将来をしばし考えていました。

この手の情報はわざわざこのブログで読むまででもないでしょうから、メキシコシティーのエピソードをご紹介しましょう。日本人は非常に時間厳守な人種ですが、アメリカ人、特に南カリフォルニアの人達はアバウト(和製英語:英語でaboutと言っても通じません。)で時間もいいかげん、よく言えばフレキシブル(柔軟)に対応します。ところがそれに輪をかけてフレキシブルなのがメキシコ人!メキシコシティーにある最大手の電話通信会社の本社ビルに数年前訪問した際、私たちは約束の時間 (9:00am) の15分前に到着し、厳しいセキュリティーチェックを通過し会議室に案内されて待っていました。ところがなんと1時間半後にやっと担当者が現れて、「会議はここじゃないので、さあ、移動しましょう。」と謝るどころかにこにこしながら対応されました。待たせた事に何とも感じていない担当者を見た私たちは怒るどころかあきれてしまいました。車でまた15分くらい移動して別のオフィスに案内され、またまた厳しいセキュリティーをクリアし、会議が開始したのはなんと11時半。こちらはもうお腹もすいて、早くランチにしてくれないかと思っていた頃でしたが会議は2時まで続き、2時半にようやくランチ。午後はラボの見学が予定されていたので、ランチは簡単にと思っていたのは我々日本人とアメリカ人だけ。スペイン語でcincoから、すなわち5時からにしましょうと言われた時にはびっくり!アメリカ人は4時か5時になったらもう帰宅時間なのに、大きな企業でもメキシコではSiesta(シエスタ:長いランチ休憩で昼寝を含む)をやっているんです。言われた通り5時にラボに行くと「ラボツアー?そんなのは聞いていない。」と数人に言われ、困った顔をしているとそこにいた3、4人が「お前がやれよ。」などと話し合っているようでやっと対応してくれる犠牲者が決まりなんと6時にスタート。ところがとても親切にまた技術的な内容まで詳しく説明してくれ、なんと延々夜9時半まで続いたのでした。

この時ほど、文化と慣習の違いを感じた事はありませんでした。郷に入っては郷に従え(When in Rome, do as the Romans do)という諺がありますが、まさにその通りで When in Mexico City, do as the Mexicans do.というわけですね。