アルファベット記号の文化
Keiko Tassill
「もうすぐバレンタインデー」( 正確に言うと、Valentine’s Day:バレンタインズデー)と楽しみにしている男性、義理チョコでもいいからといろいろな心境でいるのではないでしょうか。そんな楽しみや悩みを持ちながらゆっくりかまえていられるのは日本の男性くらいで、アメリカでは一方通行ではなく、双方向のイベントだから男性もバレンタインデーの前は何を贈ろうかと大忙し。贈り物はチョコレートに限らず、花束、カード、お菓子、宝石類と何でもOK。 カードには‘From your Valentine(あなたの特別な人から)’Be my Valentine(僕のバレンタインの相手になってね)’とか’xoxo’などと書かれている。最後のバツ丸バツ丸っていったい何?と思われるかもしれないが、もしかしたらもう書くのが面倒になって適当に書いたわけではなく、これはレターやカード、またはメールなどに愛情や友情の気持ちをこめて恋人ばかりでなく、家族や、親しい友人にhugs and kisses (キスとハグ/抱擁)(x=kiss, o=hug)を表す記号。
ところで、先日運転していたらたった3文字だけ大きく’OMG’と書かれていたビルボードを見た。とってもシンプルだがインパクトが強く、思わず’Oh my gosh/god!’と言ってしまった。 この言葉には:信じられない!/おやまあ!/おやっ!/まあ!/あれ!/えっ!/しまった!/困った!/情けない!/何てことだ!/ヒャー!などといろいろな意味があるがまさに私の瞬間の気持ちをよく表現したものだった。最近、この記号的なものいわゆるacronym(頭字語)がはやっていてビジネスでも当たり前のように使われている。BRICs(Brazil, Russia, India, China)とかSOX(Sarbanes-Oxley)など共通して使われている言葉はブリックスとかソックスと聞いてもまさかbricks(レンガ)やsocks(ソックス、靴下)などを思い浮かべることはないが、業界特有、企業特有のものは発音されてしまうとわからなくなってしまう。かつて私の銀行だったWashington MutualもWAMU(ワムー)と聞いても最初はピンとこなかった。
チャットやテキストメッセージの世界では当たり前になっていて、娘達などとチャットしているとBRB (be right back:すぐに戻って来るから待ってて)とかlol (laughing out loud:声を出して笑うほどおかしかったよ)など何がなんだかわからない文字がたくさん出て来る。また最近クライアントのEメールなどでもよくでてくるのでそんな時役立つのがオンライン辞書(www.netlingo.com)。 先日、プレゼン中も突然、WYSIWYG (What you see is what you get: 見た通りのものが結果に反映されること、紙に印刷したときと同じイメージを画面に表示できる機能)とかTMTOWTDI (There’s more than one way to do it:1つ以上のやり方がある)など元々コンピュータ言語で使われていたものも気軽にビジネス会話で使われている。ところでTKGをご存知ですか?最近日本で大ブームの「たまごかけご飯(Tamago Kake Gohan)」専門店のことだそうです。それでは皆さんHAND (Have a nice day!)