クリスマスツリー
Keiko Tassill
もうすぐクリスマス。最近では11月になると早々とショッピングセンターなどでクリスマスツリーやクリスマスの飾り付けが見られます。今回はクリスマスの主役でもある「クリスマスツリー」にまつわるお話です。
1419年にドイツから始まったもので、アメリカの最初のツリーは1746年にドイツ移民が飾ったと言われています。ツリーの上にはキリストの降誕を知らせたベツレヘムの星を象徴する星、またはクリスマスエンジェルの天使を飾ります。我が家のツリーには星が飾ってあります。クリスマスツリーの下にきれいに包装したプレゼントを置く習慣もあります。これがデコレーションの一部になるのできれいな包装紙を使って、また箱の数を増やす為にペットの犬や猫はもちろん、金魚やカメレオンまでにプレゼントを用意したり、空の箱を包んで飾っている友人もいました。
我が家も数年前までは12月になると2メートルサイズのフレッシュカットのツリーを買って来て飾っていました。わざわざクリスマスツリーファームに切りに行ったこともありました。新鮮な木の香りが部屋中に漂いクリスマスの雰囲気効果抜群。ただ生きている木ですから毎日のようにトレーの水を補給し、それから葉っぱがポロポロと落ちてくるのでなんと言っても掃除が大変なのです。プラス値段も年々高くなって150ドルから250ドルくらいするので、ただでさえクリスマスプレゼントで出費がかさむ12月には痛手の出費になります。ここ数年、環境保護・グリーン化で木を伐採することは「かっこよくない」ということで多くの人達がartificial tree(人工ツリー)に移行しています。技術開発された人工ツリーもまるで本物のツリーのような見かけでまた松の香りの芳香剤などもあるので本物のツリーの経験が出来ます。ツリーが乾燥してライトの熱で火事と言う悲しいニュースがクリスマス時期には必ず報道されます。
ツリーのライトですが、昔は直列式だったので電球が一つ切れると全部だめになってしまったものでした。それが並列式になり、今では青いライトを発光するLEDも見かけるようになりました。ライトをツリーに巻き付けるのが一番時間のかかる大変な作業です。バランスよく巻き付けないときれいに見えません。というわけで最近ではビルトインライト(すなわちライトを既に巻き付けたツリー)が人気商品です。と言うようにクリスマスツリーも時代の流れでいろいろと変身してきました。写真はApple Storeにディスプレイされている私の大好きなi-phone(携帯電話)のアプリケーションアイコンで作られたちょっと変わったツリーです。
クリスマスになると街中がにぎやかになり、商戦も真っ盛りです。しかし、独り暮らしの人や経済的にもツリーも買えない人達にとっては憂鬱な時期です。「クリスマスブルー」という言葉をこの時期になるとよく聞きます。子供達のためにおもちゃを寄付したり、食糧を寄付したりする為の箱がいろいろなお店に設置されていたり、街頭では救世軍がベルをならしながら募金を集めている光景が目立ちます。去年、アフタークリスマスセールでなんと90%オフで20本のクリスマスツリー(180センチ)を衝動買いしてしまいました。その時はガレージセールかeBayで売って儲けようなど思っていましたが、私がプレゼントしたクリスマスツリーを囲んで楽しい一時をすごしてほしいという思いを込めて寄付しました。